第19回ノルウェー読書会のお知らせ『フリチョフ・ナンセン 極北探検家から「難民の父」へ』

19thノルウェー読書会のお知らせです。 2月10日(土)の第19回ノルウェー読書会は、新垣 修 著『フリチョフ・ナンセン 極北探検家から「難民の父」へ』(太郎次郎社エディタス、2022)を取り上げます。 探検家にしてノーベル平和賞受賞者のナンセンとは、い…

第18回『ノルゲ Norge』読書会ノート

佐伯一麦著『ノルゲ Norge』 講談社文芸文庫、2015年 ■はじめに 今回の課題本『ノルゲ Norge』は、当時38歳だった著者の佐伯一麦氏が、再婚相手で染色工芸家である妻のノルウェー留学に同行し、北欧の地で過ごした一年間を、小説家の視点で綴った作品です。…

第18回ノルウェー読書会のお知らせ『ノルゲ Norge』

18thノルウェー読書会のお知らせです。 12月9日(土)の第18回ノルウェー読書会は、佐伯一麦 著『ノルゲ Norge』(講談社文芸文庫、2015)を取り上げます。 染織家の妻の留学に同行した作家が1年間のノルウェー滞在を描いた物語。野間文芸賞受賞作。 ご参加…

第17回 『働くことの哲学』読書会ノート

ラース・スヴェンセン著、小須田 健訳 『働くことの哲学』紀伊國屋書店、2016年 ■著者の出身地 最初に話題になったのは、1970年生まれの著者が20歳くらいまで暮らした「モス市」についてです。オスロフィヨルドの東岸にある人口5万人ほどの街ですが、「ちっ…

第16回 『馬を盗みに』読書会ノート

ペール・ペッテルソン著、西田英恵訳『馬を盗みに』(白水社、2010年) 第16回の読書会は、久しぶりの「物語を楽しむ」回となった。まだこの作品を読んだことがない方にとっては、「馬を盗みに」という題名から、いくつかのお話のパターンがある程度想像され…

第16回ノルウェー読書会のお知らせ『馬を盗みに』

第16回ノルウェー読書会のお知らせ『馬を盗みに』 16thノルウェー読書会のお知らせです。 5月20日(土)の第16回ノルウェー読書会は、ペール・ペッテルソン 著/西田英恵 訳 『馬を盗みに』(白水社、2010)を取り上げます。 ノルウェーを代表する作家による…

第15回『声なき叫び 「痛み」を抱えて生きるノルウェーの移民・難民女性たち』読書会ノート

ファリダ・アフマディ著/石谷尚子訳 『声なき叫び 「痛み」を抱えて生きるノルウェーの移民・難民女性たち』2020年,花伝社 Tause skrik / Silent Screams 京都の会場とオンライン参加と、あわせて9名の読書会となりました。大学4年生から定年退職して3年目…

第15回ノルウェー読書会のお知らせ『声なき叫び』

第15回ノルウェー読書会のお知らせ『声なき叫び』 15thノルウェー 読書会のお知らせです。 2月18日(土)の第15回ノルウェー読書会は、ファリダ・アフマディ 著/石谷尚子 訳 『声なき叫び』(花伝社、2020)を取り上げます。 アフガニスタンでの迫害を経…

第14回『あるノルウェーの大工の日記』読書会ノート

オーレ・トシュテンセン 著/牧尾晴喜 監訳/中村冬美 リセ・スコウ 翻訳 『あるノルウェーの大工の日記』エクスナレッジ、2017年 本書はノルウェー人の大工、オーレ・トシュテンセン氏によって書かれ、「ノルウェーでベストセラーとなり、世界14か国に翻訳…

第14回ノルウェー読書会のお知らせ『あるノルウェーの大工の日記』

14th ノルウェー読書会のお知らせです。 12月10日(土)の第14回ノルウェー読書会は、オーレ・トシュテンセン 著/中村冬美 リセ・スコウ 訳/牧尾晴喜 監訳 『あるノルウェーの大工の日記』(エクスナレッジ、2017)を取り上げます。 ノルウェーでベストセ…

【番外編】ノルウェーの図書館、いくつか(2022年夏)

2022年夏、ノルウェー滞在中に図書館を訪ねました。ノルウェーの本つながりということで、以下にいくつか紹介したいと思います。 1.オスロ市 ダイクマン・ビョルヴィーカDaichman Bjørvika i Oslo オスロ中央駅を南に出てすぐ、地階を含め6階建ての吹き抜…

第13回 『小さい牛追い』読書会ノート

マリー・ハムズン作、石井桃子訳『小さい牛追い』岩波少年文庫、1950年 はじめに 『小さい牛追い』は、1950年12月25日に創刊された岩波少年文庫の最初の5冊の内の1冊であり(創刊の中心的な役割を担ったのが訳者の石井桃子)、「70周年記念」ということで「…

第13回 ノルウェー読書会のお知らせ 『小さい牛追い』

13th ノルウェー読書会のお知らせです。 9月17日(土)の第13回ノルウェー読書会は、マリー・ハムズン作/石井桃子訳『小さい牛追い』(岩波少年文庫、2005)を取り上げます。 ノルウェーの自然の中で、たくましく成長していく子供たちの姿がまぶしいです。…

第12回 『さよなら!一強政治』読書会ノート

『さよなら!一強政治』 三井マリ子著(旬報社、2020) 7月の参議院議員選挙を前に、街中で選挙のポスターを目にすることが増えたのではないでしょうか。第12回の読書会では、三井マリ子著『さよなら!一強政治』を取り上げました。 本書は第Ⅰ部が「小選挙区…

第12回 ノルウェー読書会のお知らせ 『さよなら! 一強政治』

12th ノルウェー読書会のお知らせです。 6月4日(土)の第12回ノルウェー読書会は、三井マリ子著『さよなら! 一強政治 小選挙区制の日本と比例代表制のノルウェー』(旬報社、2020)を取り上げます。 民意を反映する政治を実現するにはなにが必要なのか、選…

第11回 『氷の城』読書会ノート

『氷の城』 タリアイ・ヴェーソス 著 / 朝田千惠、アンネ・ランデ・ペータス 訳(国書刊行会、2022) ヴェーソスとローマで拾ってきた猫 当日のPower Pointより はじめに 今回の「ノルウェー読書会」は、世話人メンバーの朝田千惠さんと、主にイプセンなど…

第11回 ノルウェー読書会のお知らせ 翻訳者・編集者による『氷の城』講演会

11th ノルウェー読書会 翻訳者・編集者による『氷の城』講演会のお知らせです。 自然豊かな田舎を舞台に、孤独や不安など人間の根源的な感情を平易な文体で描いた作品で知られ、近年世界的に〈再発見〉が進む、20世紀ノルウェー最高の作家タリアイ・ヴェーソ…

第10回 『グリーグ』読書会ノート

『グリーグ』 ウエンディ・トンプソン 著/新井 朋子 訳(偕成社、1999) 今回のノルウェー読書会では、偕成社の伝記シリーズ「世界の作曲家」の10番『グリーグ』を取り上げました。課題図書を手に取って私が最初に思ったのは、「同じ題名の違う図書を取り寄…

第10回 ノルウェー読書会のお知らせ 『グリーグ』

10thノルウェー読書会のお知らせです。 第10回ノルウェー読書会は、ウエンディ・トンプソン 著/新井 朋子 訳『グリーグ』(偕成社、1999)です。 ノルウェーを代表する民族音楽の作曲家グリーグ(1843-1907)の生涯を、写真や年譜など豊富な資料からたどり…

第9回 『蜜蜂』読書会ノート

第9回ノルウェー読書会 『蜜蜂』マヤ・ルンデ 著/池田真紀子 訳(NHK出版、2018) 第9回読書会では、マヤ・ルンデ著『蜜蜂』(池田真紀子訳)を取り上げました。会場とオンライン、初のハイブリッド開催でしたが、参加申込みが9名と少なかったのは、485ペ…

第9回 ノルウェー読書会のお知らせ 『蜜蜂』

9thノルウェー読書会のお知らせです。 第9回ノルウェー読書会は、マヤ・ルンデ 著/池田 真紀子 訳『蜜蜂』(NHK出版、2018)です。 世界中から蜜蜂がいなくなってしまう…。そんな近未来から物語が始まります。 2098年中国、2007年アメリカ、1852年のイギリ…

第8回 『北欧神話』読書会ノート

第8回ノルウェー読書会 『北欧神話』P.コラム 作/尾崎義 訳(岩波少年文庫、1996) 「読書会」というものに初めて参加されるという方、昨年までノルウェーで1年間生活していたという方、北欧神話の知識をお持ちの方、スウェーデン、デンマーク、アイスラ…

第8回 ノルウェー読書会のお知らせ 『北欧神話』

8thノルウェー読書会のお知らせです。 第8回ノルウェー読書会は、P.コラム 作/尾崎 義 訳『北欧神話』(岩波少年文庫、2019)です。 太陽と月はオオカミに食べられてしまい、神様と人間は巨人族と戦い、世界はみんな燃えてなくなってしまった……北欧神話は…

第7回 『小さなスプーンおばさん』読書会ノート

第7回ノルウェー読書会『小さなスプーンおばさん』 (アルフ・プリョイセン作、大塚勇三訳、学研、1966年) ある朝目覚めたら、自分の身体がスプーンくらいに小さくなっていた! 普通ならパニックで大騒ぎしそうなところですが、おばさんが最初につぶや…

第7回 ノルウェー読書会のお知らせ 『小さなスプーンおばさん』

定員に達しましたので、受付を終了しました 7thノルウェー読書会のお知らせです。 第7回ノルウェー読書会は、アルフ・プリョイセン 作/大塚 勇三 訳『小さなスプーンおばさん』(学研、1996)です。 ある朝、目が覚めたらティースプーンくらいの大きさに…

第6回 『ペール・ギュント』読書会ノート

2021年3月27日(土)14:00~16:15 オンライン開催、参加者11名 第6回ノルウェー読書会 『ペール・ギュント』 ヘンリック・イプセン作、毛利三彌訳(論創社、2006年) 前半では、オンライン読書会のメリットを活かして、イプセンが友人の作曲家グリーグに依…

第6回 ノルウェー読書会のお知らせ『ペール・ギュント』

6th ノルウェー読書会のお知らせです。 第6回ノルウェー読書会は、ヘンリック・イプセン 作/毛利 三彌 訳『ペール・ギュント』(論創社、2006)です。 自由奔放で楽天家の主人公ペールの奇想天外な旅と冒険、波乱万丈の生涯を描いた劇詩です。上演にあたり…

第5回『太陽の東 月の西』読書会ノート

第5回ノルウェー読書会『太陽の東 月の西』(アスビョルンセン編、佐藤俊彦訳、岩波少年文庫2014) 「むかし むかし あるところに」、いくつになっても懐かしくてあたたかい 今回とりあげた岩波少年文庫『太陽の東 月の西』は、ノルウェーの動物学者ペ…

第5回 ノルウェー読書会のお知らせ『太陽の東 月の西』

5th ノルウェー読書会のお知らせです。 第5回ノルウェー読書会は、アスビョルンセン 編/佐藤 俊彦 訳『太陽の東 月の西』(岩波少年文庫、2014)をとりあげます。 ノルウェー語の「民話」は、「物語」と「冒険」の二つの意味があるそうです。おひめさまやト…

第5回 ノルウェー読書会 延期のお知らせ『太陽の東 月の西』

5th ノルウェー読書会 延期のお知らせ 1月13日に京都府に発令された緊急事態宣言を受け、1月30日に開催予定の第5回ノルウェー読書会を延期いたします。 参加申し込みを頂いたみなさま、参加ご希望のみなさまには大変申し訳ございません。 改めて開催…